ベッドに寝かせてもらいながら点滴を打っている莉子ちゃんの傍に座った。
母さんは莉子ちゃんの両親に連絡を取ってるみたいだ。
「―――ん…」
「莉子ちゃん?」
薄く眼を開けた莉子ちゃんと視線がぶつかった。
目を完全に開くと辺りを見渡す莉子ちゃん。
「ここは…?」
「病院だよ。莉子ちゃん、倒れてたんだ」
「あー…そうだっけ…」
頭を押さえながら起き上がった。
雷はまだ鳴っていて大きな轟が聞こえるたびに莉子ちゃんの肩が揺れた。
「横になっていなよ…」
「うん…」
眉をひそめてじっと雷に耐えているみたいだ。
「莉子ちゃん、雷苦手でしょ」
「そ、そんなこと…」
本人は否定しているが、たぶん兄貴の言ってたことは本当なんだろう。

