「兄貴、今日雷鳴る?」
「……しらねぇよ」
兄貴は面倒くさそうに応えた。
俺はケータイをだして今日の夜の天気を調べた。
「…え、激しい雷雨って…」
空を見上げると妖しい雲行き。
ヤバいかな…。
「ちょ、兄貴! 俺、用事思い出した!」
「…こんな時間に?」
「…母さんに心配するなって言っといて!」
「中坊は10時まで…」
「家の中にいたら問題ねぇだろ!!」
俺はそれだけ言うときた道を引き返す。
少しずつ雨が当たってきた。
もうすぐ莉子ちゃんの家に着くと言うところで大きな稲光と共に音が響いた。
思った通り、鍵は開いてて急いで中に入った。

