「あ、そ。じゃあ遠慮なく」 俺はいかにも莉子ちゃんを好きな感じで話を続けた。 兄貴、なんで死んだ目してんの? 絶対あの女のことなんて好きじゃねぇだろ。 美人だけど、腹黒そう。 「…莉子ちゃん、痩せたよな?」 「…知るか」 兄貴のせいだろ? どんな振り方したらあぁなんだよ。 ただでさえ細いのに、あんなに細くなって……。 完全に飯食ってねぇ。 「莉子ちゃんって料理できるの?」 「…俺に聞くなよ」 …自分で料理はするって言ってたけど……たぶんくわねぇな。