俺様男子


そのとき、まさかと思った。



 見間違えるはずなんてない。








―――――前から優が歩いてきた。







 偶然……?


 


 だよね…?







 走り続ける私は「助けて」なんと言えなくて、横を通りすぎた。






 ……過ぎようとした。






 本当に本当に………本当に偶然に…派手に優の少し前ででこけた。






 後ろから来た2人の男の人達は私がこけたのを見て、傍に駆け寄ってきた。





「あちゃぁ…こけちゃった…? 公園に戻ろうか」




 私の肩を掴んで立たせる。