「ったく…油断も隙もねぇな」
「ごめん…」
「あぁ…殴りたかった」
手をコキコキと鳴らしながら不機嫌そうにこっちを振り返った。
「…優」
「あ?」
「ありがと」
「……ん、だから厨坊にいろっつったのに」
「呼ばれたんだも―ん」
優が私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「西野君と莉子ちゃん、休憩入っていいよ~」
「了解ー」
優が返事をして私の腕を引いて行く。
屋上は関係者以外立ち入り禁止で人数は少なかった。
「昼飯食うか」
「うん」
お弁当を広げて2人で食べた。
優のバンパイア…すごいカッコよくて直視できない。

