「うっせぇからやめろ」
「知ってる」
莉子は俺のことを理解してくれているんだろう。
叫び声みたいな女の声は苦手だ。
普通の声が出るだろう?
「寝ろ」
「起きたばっかりだし」
「寝ろ」
「…はいはい。優、もう帰っていいよ」
「…寝ろ」
「いや、寝るって! わかったから帰って?」
「……寝「うるさい、何? 帰りたくないの?」」
「…んなわけねぇじゃん」
何言ってんの? 恥ずかしい奴。みたいな目で見られて、むかついた。
「じゃあどーぞ、お帰りになって下さいな。ゆっくり休んで下さいな」
「…」
なんだ、あいつは………ツンデレって言う奴なのか。
部屋を出て行く際になぜかキスをしてから急いで出て行った優。
…したいって言えばいいじゃない。
ツンデレなら『デレ』を見せなさい、デレを!!

