俺様男子




「優君と別れてよ!! 優君はみんなのものよ!?」

「…」

「あら、急に怖くなったの?」




 痛みで声が出ない。



 体がビリビリ痺れる感じと元から熱っぽかった私は声が出ない。




「優君とあんたは不釣り合いなのよ!! 私も優君が好きなのに。私のほうが美人だしお似合いだわ。あんたもそう思うでしょ?」



 私にビンタをした先輩が私に向かってそういう。





 『美人』




 その言葉、嫌い。




 優も美人のほうが本当は良かったんじゃないかとか、優とは美人のほうがお似合いなんじゃないかとか。





 優は私を選んでくれたのにも構わず、マイナス思考の考えが次々に出てきた。





 こんな先輩たち、優のストーカーに比べたら何も怖くないのに。




 なぜか涙が出てきた。