「はい」
「…上がってね?」
「平気だって」
先生に体温計を渡した。
「あら、37.6度」
「平熱です!」
せっかく学校に来たのに帰りたくない~。
「昨日、欠席だったわよね」
「はい」
「そっかぁ~…。どうする? 西野君は帰れって顔してるけど」
「私は居たいって顔してますよ」
そういうと先生は笑って2人で決めなさいとカーテンを閉めた。
「帰りたくねぇの?」
「うん」
「…ダルくねぇの?」
「うん」
「嘘つけ。とりあえず1時間休んどけ」
私の頭をくしゃくしゃっとするとカーテンを閉めて出て行った。
「先生、1時間お願いします」
「はいはい。西野君は真面目に授業受けるのよ」
「わかってますって」
向こうで話声が聞こえてきて暫くするとドアのしまる音と共に静かになった。

