「いつから気付いてたの?」
「朝起きた時」
「なんか変だった?」
「いつもより寝起きが良かった(笑)」
「何それ~」
それはただ単にいつもより寝ただけなのに。
「さっきさ、北川に怒られたんだけどー」
「何を?」
「莉子に告らせんなって。俺から言えよって言われた」
あー…。
それで教室から出て行ったのか。
「あれは私がつい口に出ちゃった感じだし…」
「だな。結構急に俺の名前出てきたもんな」
「あぁ~//// 今考えるとめっちゃ恥ずかしいじゃんっ!」
私は両手で顔を隠す。
「照れてんのかよ」
「照れてない~」
少し笑ってる優を指の隙間からみた。
「イチャついてる時に悪いんだけど、体温測った?」
カーテンの隙間から苦笑いの先生の顔が見えた。
「イチャついてないっすよ」
「世間一般にそれをイチャついてるっていうのよ」
「…莉子、体温計」
優は話を逸らすように私に体温計を求めた。

