俺様男子


「うん…成り行きって言うか(笑)」

「そっか♪ よかったね!」


 柚ちゃんも嬉しそうにしてくれた。




 良かった。




 もしかしたら、柚ちゃんはまだ優が好きだったらどうしようと思ってた。






 朝のホームルームが終わって先生が教室から出て行くと、柚ちゃんが優をひきつれてどこかに行ってしまった。




「どうしたんだろ」

「…さぁ♪」



 塁君もなんだか嬉しそう。




「ねぇ、優は莉子にスキって言ってくれたの?」

「うん」

「話聞かせて~」

「恥ずかしいからヤダ~」



 私が粘っていると優と柚ちゃんが帰ってきた。



「何の話?」

「優たちの昨日の話―なんだけど…莉子教えてくんなくて」




 優が塁君の隣に座っていつもの無表情で頷いてる。




「喋らなくていいから」

「はーい」

「……莉子、ちょっと来い」



 急に立ち上がった優は私をひきつれて教室から出た。




「優、やる~~♪」


 後ろから声が聞こえたのは無視だ、無視。