「莉子、熱いし」
「ダルいしー…」
やっと泣きやんだ莉子を解放すると顔は真っ赤。
「照れてんの? 熱あるの? どっちだよ…」
「ダルいー」
莉子の額を触るとさっきより熱くなっていた。
「わ、熱いな…。わりぃ…寝ろ」
「ん…」
トロンとした目でこっちを見る莉子を寝かせる。
「いっぱい泣いたら喉乾いた…」
「水か?」
「うん、頂戴」
「飲める? 飲ませてやろっか(笑)」
「飲めます~」
俺からペットボトルを奪うと自分で飲んだ莉子。
「あーあ、つまんねぇの」
「つまんなくていいの。寝る」
「んじゃ俺、帰ろうかな」
「え!」
「なんだよ」
明らかに動揺してる莉子。
なんだこいつ、分かりやすすぎだろ。

