たぶん莉子のらしきであろうオレンジジュースを２人に出した。
「そのまっすぐさが裏目に出たのよ。意味わかる?」
「…わかんね」
「優君は、言葉より先に行動に出ちゃうのよ」
北川にそう言われて自分の行動を思い返してみる。
いつも何をするのにも急だった気がする。
計画性のない、後で後悔してしまうんだ。
「莉子に気持ち伝えてねぇんだろ?」
「あぁ」
「中途半端なままキスとかしたら莉子の気持ちはどうなんだよ」
「…そう、だな」
塁と北川の言っていることはちゃんと筋が通っていて当たり前のことだった。
俺は莉子の気持ちとか考えてなくて…。
ただ、自分の気持ちの大きさに満足してただけなのかもしれない。
「はは…俺、バカだな」
「…まだ間に合うんだぜ? 俺は…もうフラれたんだ。優はまだだろ?」
「…フラれてても諦めねぇけどな」
塁と北川に背中を押された。
