俺様男子

「……ッ///」

「顔真っ赤(笑)」


 優の大きな手が私の髪を乱した。




「ば、バカ-――!!」

「お前ほどバカじゃねぇし」

「そういう意味じゃないのよー!」




 どうしてこっちの気持ちを考えないのよ。




 薬を飲ますためだからって……。





 鈍感!




 優の気持ちも知らないまま、何度もキスされたって嬉しくないの!!





 胸にモヤモヤしたのが溜まるだけ。





「優の…バカ……」

「…莉子?」

「寝るっ」



 私は頭から布団をかぶって息を殺した。