「ちょ、莉子!!」
「へ?」
部屋に入るなり、いきなり大きな声をだした優。
「急にいなくなったらビビるし!!」
「あ…ごめん。水とかとりに行ってた」
「…言ってくりゃ取ってくんのに」
頭をガシガシと掻いて困った顔をする。
「とりあえずさ、寝てろ」
「…はい」
私がベッドに入ると布団をかけてくれた優は膝立ちする。
その時に、私がかけたカーデが落ちた。
「あ…」
「これ、莉子が?」
「あー…うん」
「自分寒いくせに何やってんの…」
少し笑ってその落ちたカーデを拾って私に渡してきた。
「莉子が着ろ」
「ん…。優も病み上がりなんだからね?」
「俺は平気だから」

