俺様男子

 莉子んちにはもうおばさんもおじさんのお姉さんもいなかった。




「2人か…」



 こんなときなのに少し意識してしまう自分が嫌だった。




「失礼しまーす」



 そう言って冷蔵庫を開けると大量のゼリーやら甘いものが入ってた。




 その1つ1つに『莉子の! 食べるな!』と書いてあった。




 どんだけだよ…。




 買ってこなくてもよかったかな。




 冷却シートを持って莉子の部屋に入ると真っ赤な顔をした莉子が寝てた。




「大丈夫か?」

「…ん」

「冷却シート貼るから」

「つめたっ…」



 莉子はどんな気持ちで俺の看病をしてくれていたのだろう。




 俺は心配でならない。





 早く元気になれよ。





 もう一度眠りに入った莉子の頬にキスを落とした。