「あ、でも学校あるわよね?」
「ありますけど、昨日俺も熱あったんで母さんが休んでもいいって言ってたんで(笑)」
「目的違うよ。てか原因、優君だよね?」
「そうっすね」
「あらぁ? 何、したのかしら(笑)」
クスクスと笑って階段を下りて行った莉子のお姉さん。
「優学校休むの…?」
「あぁ。ここにいるから…」
「へへっ…」
ピンク色の頬を少し上に上げて笑った莉子。
暫くしてからおばさんが上がってきた。
「莉子、熱あるんですって?」
「…はい」
「どうしましょ。今日、仕事なのよ」
「俺、学校休みますよ」
「え!? いいの?」
事情を説明すると分かってもらえたみたいで。
「じゃあお願いしようかしら」
「任せてくださいっつっても料理とかできねぇんですけど」
「あぁ。莉子は風邪のときはゼリーとか甘いものしか食べないから」
うん、莉子っぽい。

