俺様男子

「お前…女子?」

「優にはどう見えてるか知らないけど…一応」

「リップくらいは……」

「ある」



 制服のポケットを探って、優にリップを見せる。




「薬用かよ…」




 唖然とした顔でリップと私を交互に見る。



「ダメだ!! それはさすがにマズイ。降りるぞ」



 優に手を引かれて、ちょうど止まった駅で降りた。





「ちょっとー…学校まだ先だよ?」

「知ってる。ここら辺に百貨店あったろ…」

「あるけど…」




 連れてこられたのはそこ。




「ま、この格好じゃマズイから…とりあえず適当に服買って」



 近くにあった店に連れて来られ、本当に適当に買われた。