俺様男子


「冷てぇ……」

「わわッ!! 優!!」



 噴水の中に俺と莉子。




「二人とも大丈夫!?」



 塁と北川も急いで駆け寄ってきた。





 何すんだ、もうすぐ秋だぞ!!





 莉子に文句を言ってやろうと思ったら、俺の上にで顔を真っ赤にしてる莉子と目があった。



「なんで顔赤いんだよ…」

「な、なんでもない!!」

「つか重いから早く下りて」

「あ、ごめん…」



 塁に引っ張ってもらって噴水から出て行く莉子。





 俺も重い服を引っ張って噴水から出た。




 あ、そうだ!!




「莉子!」

「はいぃぃ」

「俺の服は!?」

「え? あー!!」



 自分の手を慌てて見た莉子の手には何もない。




「あ、紙袋ならさっき優が慌てて噴水に飛び込んだ時に飛んで行ったぞ」