俺様男子

「行ってきまーす…」

「お邪魔しました」



 莉子と莉子んちを出て学校に向かう。




「ちょっと遅刻するかもな…。駅まで走れ」

「ヤダよ。遅れてもいいじゃん。私、遅刻魔だし」

「同等扱いにされたくねぇ!」

「ったくも…文句が多いんだから」




 そうブツブツいいながら走りだした莉子。



 サイドに結ばれた髪が揺れてる。




 あ、ちょっとスカート短すぎたか…?




 そんなことを考えながら莉子について走って行く。





「あれ、どうしたの? 珍しい…」

「は?」

「優が私を置いて行かずに走ってるの」

「え? あ…マジだ。……な、何? 放って走ってきゃいいのか?」

「え!!?? 違う、違う!!」



 何やってんだ、俺。



 ちょっと莉子に気を使ってた。





 普通の女子にならそうするかもだけど…相手は莉子だ。






 バカになったか?


 俺。