俺が鼻で笑うようにそういうと塁があきれ顔で言った。
「俺んち雨漏りするような家じゃねぇし。それに雨降ってねぇし」
「…じゃああれだ。うん、あれだ」
「…じゃあってなんだよ」
答えれなかった。
「…好きなんだろ?」
「悪い」
「何も悪くねぇよ。それに俺が莉子を好きって言うのは嘘」
「はぁ!?」
「優が正直になんねぇから(笑)」
ちッ、騙された。
マジないわ。
「でもさ、泣くほど取られたくねぇんだろ?」
「…」
「莉子が今だれを好きかは知らないけど…何もしないで終わんなよ」
「…そう、だな」
その通りだ。
塁は何も間違ってない。

