「…ッ……ひくッ…」 俺に気付いてないのか、下を向いて泣いてる莉子。 俺はそっと莉子の前にしゃがんだ。 「…莉子」 「…ッ、優…」 「ブランコ乗りてぇの?」 「ち、ちがっ」 俺は莉子が違うって言ってんのにも構わず、立ち上がってブランコの鎖を握ると莉子を後ろに引っ張って思いっきり押した。 「ちょ、優!?」 「泣きやんだ?」 どうも、俺は莉子の涙に弱いらしい。 直視できねぇ。 「う、ん…」 俺はそっとブランコの揺れを止めるともう一度莉子の前にしゃがんだ。