俺様男子

「俺らもいちゃこらする?（笑）」

「しねぇし!」



　前より絡みやすくなった塁は俺の腕をつつく。



　
　挙句の果てには俺の腕に絡みついてきた塁。





「うわッ!!　キモいって」

「ははッ!!」




　引きはがそうとすると急に前の２人が振り返った。




「うわ、何あれ」

「…マジないよ」



　顔を白くして見なかったふりをしたいのかすぐに前に向き直った。





「ちょ!　莉子、勘違いするなって!!」

「するわ!」



　こっちを見ずに大きな声でそう言った。




「塁、頼むから離れろ」

「バーカ、何本気になってんだよ。冗談だっつの。俺にそんな趣味はねぇよ」

「……」




　この野郎。



　俺は頭の上にげんこつを落とした。



「いってーな!　莉子―!!」