「莉子! ちょっと待て!!」



 玄関から出て行こうとしていた莉子を急いで呼びとめる。




「どうしたの?」

「協力してやろっか?」

「え?」

「お前と塁が付き合えるように協力してやるよ」

「本当!?!?」

「あぁ」







 莉子と再び別れて、部屋に戻る。





 とにかく認めたくなかったんだ。





 協力することで、自分に言い聞かせたかった。





 好きじゃないって。




 莉子を好きになるはずがないって。





 塁を利用したんだ。