俺様男子

 1時間目の休み時間に屋上に2人で向かった。





「…私のコト避けてる?」

「…避けてないよ?」





 避けてるのはどっちなのだろう。




 ……莉子でしょ?





「私が塁君の気持ちに応えられなかったから?」

「違うよ。それに避けてないって」

「ううん…線、引いてる」



 悲しそうな顔でフェンスにもたれかかってこっちを見る莉子。





「…避けてるのはどっち?」

「え?」

「俺は避けてない。莉子が避けてるんじゃないの!?」

「……そう…なのかな」




 また悲しそうな顔をした莉子だけど…すぐに笑顔になった。




「じゃあやめよう?」

「何を?」

「私も塁君も線を引くのはやめよう? 私、友達に戻りたいよ…。塁君はすごく頼りになるし…友達でいたい」



 やっぱり莉子は魅力的だった。




 敵わない。