俺様男子

「塁、はよ」

「優は今日も遅刻かー」

「莉子がわりぃんだし」



 俺は待つ優もどうかと思うけど。





 確かに俺と約束したことはあるけど。





 ここまで守る優はどうしたらいいのか。





 自分に素直すぎる優がうらやましい。






 実際、俺のほうが頭がよくて大人受けも友達受けもいい方だ。





 なのに、どうして優のほうがモテるのだろうか。





 顔は優のほうがいい。




 こういう考えがばれてしまってるのだろうか。






「塁君?」


 後ろから声をかけられた。




「んー?」



 いつもの笑顔で振り返ると莉子が心配そうな顔をしてこっちを見てる。





「次、サボらない?」

「いいよ」