俺様男子

「ちょっと優…!?」


 やっぱり少しの期待感と焦り。





「んだよ」



 私の腕を引っ張りながら低い声で答えた優。





「塁君…いいの?」

「いい」

「…そう……」





 それ以上を聞く前に家に着いてしまった。





「どこかから帰る時は俺呼んで」

「…は?」

「お前みたいなやつでも一応女だし?」

「なッ!! 1人で帰れます―!!」




 最初はドキッとしたのに…一言多いんだから!!





 赤くなってる顔を隠すために急いで家に入った。






「もー!! 莉子!?」

「はぃ……」




 お説教されたのは言うまでもない。




「1人で帰ってきたんじゃないでしょうね!?」

「途中で優が迎えに……」

「まぁ♪ 優君にちゃんとお礼言っとくのよ!」