「な、いまさらだけど」
「何よ」
「莉子が好きなのって塁?」
「本当に今さらだね」
いつものよーに、優の部屋に勝手に入って話す。
私と優は幼馴染というか…悪縁というか……。
とにかく昔からいた。
まぁ……兄妹みたいなものだよね。
もちろん姉は私だけど?
「やっぱりか」
私が塁君をスキっていうことは知ってたみたい。
ならさ……
「邪魔しないでよ」
「…お、おう」
「優が人の恋路を邪魔するような悪い奴だったとは思ってなかったよ」
「してねぇよ!!」
「どこがよ。毎回毎回、着いてきて~。あ、まさか塁君が好きだったりしないわよね? ライバル?」

