「じゃーな」

「うん。ありがと」




 なんとなく気まずいまま家に着いてしまい、優と離れた。






「莉子! 気が向いたら好きな奴教えろよ! 応援してやっから」



 家に入る瞬間、聞こえてきた優の声。




「気が向いたらね~」



 そう笑顔で答えると同時に振り返る。





 優も笑顔だった。





 軽く手を振って家に入った。




「優のバカぁ…」




 何が応援してやるなの?




 なんであんな笑顔なの?




 期待した私がバカだった。