俺様男子

「きょ、今日はみんな家にとりあえず帰ろう?」



 それまで黙っていた柚ちゃんがそう言った。




「そうだな…」

「そうしかよっか…」



 優と塁君は賛成して部屋を出て行った。





 最後に部屋を出て行こうとした柚ちゃんだけを止めた。





「柚ちゃん!」

「ん?」

「私の好きな人……気付いてたの?」

「…うん。あーあ…莉子ちゃんに勝てる気がしないよ」

「それはこっちのセリフだよ!」




 こんな素敵な女の子に私が敵うのだろうか。





 不安で仕方ない。





「楽しい片思いにしようね?」

「うん…」




 そういうと柚ちゃんは部屋を出て行った。