俺様男子

「莉子」

「ん?」



 塁君と仲良く話していたところを優が割り込んできた。



「あ、噂のイケメン君だよね?」



 誰にでも天使の笑顔を振りまく塁君は優にも同じようにした。




「噂とか知らない」



 よくあの笑顔を見て惚れずにいられるのか。





 優がそっち系じゃないっていうのはわかるが。





「西野優君だよね」

「そうだけど。あー、お前はあれか…野球とかに出てきそうな名前だったよな…なんだっけ」




 首を傾げながら塁君に聞いた。




「あはは。松坂塁だよ」

「あー、塁ね。わかった。覚えとく」



「塁君、優はバカだから一回言ったくらいじゃ覚えないよ」

「そうなの?」



 私がすかさずそういうと頭を軽く叩かれる。



「あ? 莉子、何か言った?」

「んー…空耳でしょ?」

「はは。……んなわけねぇだろ!! バカ? 誰がバカだ!! それ、狙ってるよな? 完全に自分のことだろ?」




 マシンガントークきたぁぁあ…。