俺様男子

 *優side*



「あ!」


 公園に着くと北川が駆け寄ってきた。





「話しって?」

「…私、やっぱり優君をあきらめれない…ッ」

「え…」




 急に腕が引っ張られて北川の唇と俺の唇が重なった。




「なにするんだよ」

「好きなの…」

「…ん」

「でも…莉子ちゃんが好きなんでしょう? どうしたら奪える?」

「…」



 悔しそうに涙を浮かべる北川はそういうと走っていった。





「…なぁ、どういうこと?」

「え?」



 後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。




「なんで北川さんと?」

「……塁」

「質問に答えろよ!!」



 怒っている塁は俺の胸倉をつかんだ。




「しらねえよ…呼び出されたんだ」

「ごめん…優に責任があるわけじゃないのに……」



 頭を片手で抱えてため息をついた塁はベンチに座る。