「手紙来てる?」

「うん…」



 莉子の家の前まで送ってポストの中を覗く。





「また写真撮られてる…」

「わりぃな」

「大丈夫だよ」




 元気に笑う莉子はホントに頼もしい。




 男の俺が言うのもなんだけど…俺より頼もしいかもな。





「じゃあ早く家入れ! 1人で出歩くなよ~?」

「はいはい。じゃあね」

「おー…」



 莉子が家の中に入るまで見送ったら俺も足を進める。





 手紙と写真以外に今のところ害はないけど…。




 常に警戒しなきゃいけないのは平凡な日々が恋しくなる。





 せめて誰かわかればなぁ…。