俺様男子

「ん゛-」


 ひたすら唸る。




 さ、酸欠です、優さん!!!



「ん゛――――!!!!」

「んだよ、うっせぇ…………は?」



 低い声と同時に口元を押さえられていた手が離れた。





「ぷはッ!! 何すんのよ!!」

「え、は…? なんでいんの?」




 寝癖がついてる茶髪を揺らしながら首をかしげる。




「なんでって…」

「まだ夢か…? 最悪な夢だな、おい」



 とか言ってもう一度ベッドに横になろうとする優を引っ張った。




「夢じゃないし!! 起きてよ!」

「まさか、夢じゃねぇのに何で莉子が部屋にいるんだよ」

「起こしに来たから」

「は、そんなことがあったら隕石降ってもおかしくねぇな」




 鼻で笑う優。




 寝癖つけながらカッコつけんじゃねぇよ。