「・・・先生、これどうぞ」 そういって、俺の手をつかんで紺野は ハンカチを渡してきた 「・・・」 俺は、驚いた 他の生徒だったら、キャーキャー騒ぐだろう 紺野は前から、どこか大人びた子だった 「それじゃ」 そういって、紺野は俺の手にハンカチを置いたまま帰って行った 俺は、紺野が貸してくれたハンカチを見ながら ボーっとしていた