金平糖のような甘い甘い恋

 「なら、いいけど...
んじゃ、一回泳いでみろ」


 「え?...はーい」


 あたしはゴーグルを装着して、
水の中に潜り壁を蹴った。
 足も手も動かした。
 進んでいる...自分ではそう思っていた。
 だけど....


 「5mしか進んでねぇじゃん」


 息が続かなくて水の中から頭を出した
あたしにダメだしをした裕輔先輩。


 「そんなぁ」


 と言いながら後ろを見た。


 「...ほんとだ。5mしか進んでない!なんでぇ?!」


 あんなに頑張って泳いだのに....。


 「お前は、足と手動かしてるけど
足の蹴りが弱い。もうちょっと水を強く蹴るようにして泳げ」


 裕輔先輩の顔から笑顔が消え、厳しい練習が始まった。


 「ここはこうだ!!!」


 「こうやってやるんだ!!」


 「違うって!!こうだって!!」


 「馬鹿か!!何度言ったら分かるんだ?!」


 「んだからぁ!ここはこうだって!!」




 ....泣いてもいいですか?