金平糖のような甘い甘い恋

「お前はぐれそうだから
このまま手つないどけ」


 「...え?!あたしと手つないでて
嫌じゃないんですか?」


 「...別に。嫌ではない」


 と言ってそっぽを向いた。
 
 ....顔赤くなってる。
 ....照れてるのかな?

 んなわけないよね。
 照れるわけないよね。

 
 あたしだけなんだね。
 ....照れてるのは。


 「大丈夫か?」


 あたしが具合悪そうに見えたのか
裕輔先輩が心配そうに話しかけてきた。


 「大丈夫ですよ!!
ほら!行きましょ!!」


 あたしは心配させないように
気を取り直し明るく振舞った。


 「なら、いいんだが。
具合悪かったら言えよ?」


 「はい♪分かりました」


 あたしがそう言うと裕輔先輩は
目を細め優しく笑った。

 裕輔先輩はなんでそんなに優しいの?
 そんなに優しくされたら
弱音はいちゃうよ...。

 
 「よし。買いに行くか」


 裕輔先輩はあたしの手を握り直し、
ジャージが売ってる方へ歩いた。


 「何色のジャージ買うんですか?」


 「んー...黒」


 「黒かぁ。黒好きなんですか?」


 「うん」


 黒好きなんだぁ。
 そういえば、今日黒のパーカー着てる。
 似合っててかっこいいなぁ。

 あたしは裕輔先輩をまじまじ見た。
 
 その視線に気づいたのかあたしを見て、