金平糖のような甘い甘い恋

「ジャージ買おうと思って」


 「ジャージ?」


 「うん」


 裕輔先輩のジャージ姿かぁ。
 ....絶対にかっこいいんだろうな。

 話をしていると目的地の駅についた。
 あたし達は、電車を降り、駅を出た。


 「行くぞ」


 「はい!」


 あたしは、裕輔先輩の後ろをついて行った。

 ...でも、人が多すぎて裕輔先輩を
見失いそうになる。
 そんなあたしを見て裕輔先輩が


 「ほら、手つなげ」


 と言って手を差し伸べてきた。


 「え?!いや...その...」


 あたしは恥ずかしくなって戸惑った。
 でも、そんなあたしに


 「離れたら駄目だから、手つなげ」


 と強引にあたしの手を掴んで
あたしが離れないように強く
でも、どこか優しく握って、
裕輔先輩が前になって歩いた。

 ―ドキッ―

 そんな裕輔先輩が男らしくて
かっこよくて胸の鼓動が速くなった。
 胸の鼓動はどんどん速くなって
大きい音になって、裕輔先輩の手に
伝わっちゃうんじゃないかって焦った。
 

 つないでいる手を見ると
あたしの手より裕輔先輩の手が大きくて
あたしの手が裕輔先輩の手に包まれていた。


 「ここ」


 いつの間にか目的地に着いていたみたいだ。
 あたし達は、店の中に入った。


 「あ...あの。手離してもいいですよ」


 店の中に入っても裕輔先輩は手を離さなかった。
 
 ....離してほしくないけど、
でも、裕輔先輩嫌なのかもしれない。
 あたしと手を繋いでいるのが。

 でも、離してほしくない。

 やっぱり、この気持ちは....。