金平糖のような甘い甘い恋

 「左手は後で用意するから」


 と言って愛しいものを見るかのように
優しく微笑んだ。

 あたしはその言葉を理解した。
 それと、同時に裕輔先輩の
固い決意が見えた。
 
 
 「あたしなんかでいいの?」


 あたしは不安なの。
 あなたみたいな完璧な男と
一緒に居ていいのかって。
 あたしよりもっと素敵な人は
いっぱいいるんじゃないかって。
 あなたはあたしには
もったいない人だから。

 そんなあたしの不安を
裕輔先輩の一言で取り除かれた。


 「俺はお前が好きなんだよ。
俺はお前がいいんだよ」


 なんでそんなにかっこいいセリフ言うのよ。
 ほんとに馬鹿。
 でも...そんなあなたが好きなの。
 
 あたしは強く抱きしめた。
 それに応えるように
裕輔先輩も強く抱きしめた。

 そして、あたしの耳元で言った。