青空ライン *Third Story*




「正直…ここまで来るまでは今日も練習キツくて疲れてた。



杏に会えるって思いながらサッカーしてたから終わった途端、気が抜けてさ……


けど、杏に会ったら杏が疲れた気持ち吹き飛ばしてくれたから大丈夫。



どっか行きたいところでもあるの?」



優は疲れた顔1つ見せずに優しく問いかけてきてくれた。



こうやってすぐに何かを察知してくれる優は本当に凄いと思う。



それともあたしの方が分かりやすいのかな?



「ううん、あのね…お父さんとお母さんに会って欲しいんだけど…無理はしなくていいからね?」



あたしは優の服の袖をきゅっと掴んで頼んでみた。


「本当に?この間、一時帰国した時に杏のお母さんには会ったけど



杏のお父さんとはしばらく会ってないし杏がいいなら会いたいな。」



と大好きな笑顔で優は答えた。



ん?ちょっと待って!



お父さんとはしばらくって…そのしばらくっていつ会ったの?