青空ライン *Third Story*




とりあえず、家に帰ってお母さんに報告しなくちゃ!


「絶対に開けちゃだめ!」って言って今日家から出てきたから



お母さん目の前にあるのに開けられなくて気になってるだろうし。



体重増えないようにって夜食もフルーツにしてわざわざ毎日色んなの買ってきてくれて応援してくれたしね。



でも、その前に優に報告したい。



あたしの問題集をコピーしていつでも教えられるように準備してくれて家庭教師みたいなことをしてくれたからね。



でも……講義中かな?それとももう部活?


1回だけ電話して…繋がらなかったら諦めよう。



メールって方法もあるけどやっぱり口でちゃんと報告したい。



プルルル……



アドレス帳から山下優を選択するとあたしは発信ボタンをした。



優、お願い出て。



呼び出し音が鳴り続けてて、もう諦めようとボタンを押そうとした時……



「もしもし、杏?」



といつも落ち着いた口調なのに焦った感じの優が出た。