「先生…あの時呼び出して面談をしてくれなかったら…
あたしずっと彼のことばっかり考えてて全然対策をしないまま受験に臨んでいたと思います。
勉強を始めてからも色々力になってくれて本当に感謝しています。
ありがとうございました。」
あたしは先生に頭を下げてお礼を言った。
本当はこんなお礼だけじゃ足りないくらい。
それくらい、先生には感謝してる。
「おい、やめてくれよ!
俺は二ノ宮がちゃんと進路に向かうきっかけが作れたならそれでいいんだよ。
進路が決まったからって気を抜きすぎんなよ。」
あたしの肩を叩いて、もう出てけと言われた。
先生、顔赤い。
照れてるのかな?
「はい!本当にありがとうございました。」
あたしは軽くもう一度頭を下げると、職員室を出た。

