青空ライン *Third Story*




俺は起き上がった杏の通りに座って、杏をもう1度抱き寄せた。



「あー、もう死にそう…」


あんな顔で「おかえり」なんて言われたら誰でも落ちるよ。



他の奴にもあんなことしたら嫉妬で怒り狂いそうだ。


相変わらず余裕ないな、俺。



言われ慣れてるはずなのに…



「え…、嫌だよ!死なないでよ!」



と俺の胸の中で完全に真に受けてパニックになっている杏。



落としたのは杏のくせに。


「…真に受けすぎ。でも、もう少しだけこうさせて。」



俺はさっきよりも少し強くギュッと杏を抱き締めた。


「うん…」



杏のお願いをきくはずが、結局俺の充電になってしまった気がする。



まー…いっか。



充電が終わった後、触れるだけのキスを1度すると、俺は杏を家まで送って行った。