青空ライン *Third Story*




受験会場に着くと、もうすでに来て勉強をしている人がいて



あたしも黒板の前に行って自分の受験番号を探した。


172番…



あ…、あった。



右から7列目の2番目だ。


その場所に行って席に着こうとしたら、後ろに座っていた女の子に話し掛けられた。



「前の席の方ですか?」


「…はい、そうです。」



うー…初対面の人と話す緊張と受験の緊張で心臓の鼓動が凄い。



でもこの目の前の人だって、緊張してるのに勇気を出して話し掛けてくれたんだ。


だから…少しでも緊張を和らげられるように殻に閉じ籠ってないで話さないと。


「良かった。私、前田莉沙。今日はお互い頑張ろうね!」



「はい、あたしは二ノ宮杏です。よろしくお願いします。」



「よろしくね、杏ちゃん。良かったら、お昼一緒に食べようよ?



それとも誰かいる?」



「いないです。ぜひぜひ一緒に食べたいです。」



誘ってくれた!今日ついてるのかも。



実は受験のことと同じくらいお昼のことも悩んでたんだよね。