―受験当日。
カーテンを開けて窓を開けてみると…空は澄みきっていて、
いつも早起きな太陽が顔をだして輝いていた。
昨日の夜、緊張して眠れなくて結局寝たのは2時過ぎだった。
優に電話をして声を聞こうと何回も思ったけれど
躊躇いに勝てなかったあたしは結局できなかった。
朝ごはんを食べたあたしはかばんの中に受験票、筆記用具、問題集など受験に必要なものを詰め込んだ。
そして、いつものように制服を着て…
だけど今日はいつもの格好をする訳には行かないから
ブラウスの第一ボタンを閉めて、スカートも折るのを1回だけにして、コートを羽織った。
鏡の自分と向き合って「よし…」と呟いて、部屋を出ようとしたら
聞き慣れた着信音が部屋中に響き渡った。

