ー翌日。
学校に行って教室に入ると、希美に向かって走ってそのまま抱き着いた。
「わっ!なに?朝からやめてよ。
杏のせいで寿命が3年縮まったんだけど!」
そんな縮むわけないじゃん!大袈裟な…
「希美、ありがとう。
希美が電話してくれたおかげで昨日優が帰ってきてくれたよ。」
「えーー!本当に優先輩帰って来たの?」
希美が後ろを振り向いてきて、あたしが「うん」と言って頷くと
「良かったね!優先輩なら絶対にどうにかしてくれると思った。」
と言って喜んでくれた。
そして2人で喜んでいたら、希美の大きな声が聞こえたのか
サッカー部のみんなが集まってきてあたしに『もう帰って来たの?』と聞いてきた。
「ううん、昨日は一時帰国。少し話したら、飛行機の時間があるからって言って帰っちゃったし。
だから本当に帰ってくるのは青木くんが言ってた日だよ。」
「じゃあ、進路決まった奴からどんどん歓迎会の準備始めようぜ。先輩達も徐々に始めてるって聞いたし。」
「「おう!」」
今年も全国大会に出場したみんなはいろんな大学や実業団に呼ばれていてほとんどの子が進路が決まっている。
一般入試受けるって言って、今一生懸命勉強してる子もいるけどね。
あたしも今日から頑張らないと!
いくら推薦入試だからといって油断はできない。
図書館で毎日勉強して行こうかな。

