青空ライン *Third Story*




彼はあたしが観に来ていることを気付いてるのかな?



なんて密かに期待をしながらあたしと希美は大きな声で最後まで応援し続けた。



そして、今日も彼のチームは勝利をかざった。



試合が終わってすぐ彼の所に集まって飛びつく選手たちが少し羨ましく感じたけど



何より試合に勝って、コートに戻れたことが1番嬉しそうな顔をしている優の姿を見たら



もっともっと好きになった。



顔をにやけさせながら彼を見つめていると



隣にいたはずの希美と将希くんはいつの間にか消えていた。



あんなに大勢いた観客ももうほとんどいないに近くって



あれ?そんなにあたし優のこと見てたかな?と思いながら携帯を開けてみると



メールが1通来ていて、そのメールはもちろん希美からで…



【メリークリスマス!私があの時みんなの前で言った通りの結果になったね!



私はこれから将希とデートに行くので杏もお幸せに♪】



と来ていた。



あたしは結局希美の言うとおりになってしまったんだ。