「分かったな、じゃあ終業式が始まるからまたな。」 そう告げると、圭はあたしの頭を優しく撫でて教室に戻って行った。 その後ろ姿を見ながらあたしは心の中で"ごめんね"と"ありがとう"をずっと圭に叫び続けていた。 優しすぎる彼に心から彼だけには あたしよりも良い人を見つけて絶対に幸せになってほしいと思った。 彼は最初から最後まであたしのために 自分の心を抑えてまで尊重し続けてくれたから。 あたしは彼が見えなくなるまでずっと見つめ続けていた。