青空ライン *Third Story*




「でさ、俺…萩原に聞いたかもしれないけど、杏と別れてからすぐに海外で試合があったわけ。



でもプレーに集中できなくてみんなよりも早く帰国したんだ。



そしてその帰りに…



杏と誰か分からない男が抱き合ってたのを見たんだけど…今そいつと付き合ってたりする?」



と切ない声で呟く優。



その声はとても辛そうに聞こえた。



嘘……



圭と話をするために公園で会った日のこと優も見ていたんだ。



優はこのことどう思ってるんだろう?



「…」



そう思ったら何も言葉が出てこなかった。



「ごめん、でもこれだけは絶対にはっきりさせておきたいんだ。」



分かってる。



だからあたしは必ず優に伝えなくちゃ。