俺の真面目な言葉に目を見開いて驚く父さんと母さん。
きっと俺が言うなんて微塵にも思っていなかったんだろうな。
…そうだよ。
もし杏じゃなかったら
杏を好きにならなかったら
杏が高校まで追いかけて来なかったら
勇気を出してサッカー部のマネージャーになってくれなかったら
絶対こんなことなんて言う時は来なかっただろう。
俺は杏のおかげでサッカーだけじゃなくなったんだよ。
「や、やっぱりな。そんなことだろうと思ってたよ。
母さん時間になったから悪いけど、診察室まで一緒に来てくれるか。」
父さんは俺に問いただしたくせに何にも答えてくれなかった。
それどころかベットから出て、普通に診察室に母さんと行こうとしている。

