「何言ってんだよ、別に欲しいものなんて何もねぇよ。」
と父さんたちから視線を外して答えた。
もうこんなスーツを着て会社を手伝ったりしているのにまだ子供扱いしてるのか。
本当は…望むことはあるけど
それは決して"もの"ではないし
さすがにいくら会社の社長をやっている父さんでさえも
クリスマスまでに用意できるのではない。
もう望んだって、彼女は俺の目の前にでさえ現れてくれないのだから。
「父さんを見くびるなよ。父さんならできないことなんて何もないんだからな。」
何だよ、それ。
まるで魔法使いのような言い方。
父さんは絶対に俺が望んでいるのが何か分かってる気がする。
だから敢えて意地でも俺の口から言わせようとしてるんだ。
…絶対に…

